13年12月5日//本当に塗装?!外壁の中塗り体験



家を一回り養生するだけで、首がいたくてなりません。いや、大変です。

ちょうど、養生で星野さんと家の周りを回ってる途中、川口さんが軒裏を塗装していました。
片手で体を支えながら、足場に塗料缶を置いてローラーを転がしています。写真では見えないのですが、足場に塗料缶が置いておけるというのは実は意外に重要なことなんですよ。
ご覧のように、左手で体を支えることが出来るからです。
実際に行って分かったのですが、片手で体を支えながら歩けるというのはそれだけで安心感が違います。上手く足の裏でバランスを、地面と同じようにとることで、本当に塗装に集中出来ました。
川口さんってとても気の良い職人さんで、通りがかるわたしに一言、毎回かけてくださいました。


養生が一通り終わったので、少し周囲を観察です。

足場にはもちろんメッシュシートが巻かれていたのですが、これが多分、恐怖軽減の一番の要因。
外側がはっきりとは見えないので、認識が曖昧になるんですね。
上まで伸びていた木には、塗料がつかないようぐるっと養生がしてありました。葉っぱに塗料がついてしまうと、取り除くのがとっても困難で、難しいのです。

下に降りたら、井上さんがカズさんと一緒に門塀の補修塗装をしていました。
サンダーという工具を使ってみたり、塗料を実際に塗布しているところを見ていたり。門塀はモルタル地なので、塗料の吸い込みが激しくて、本当にすぐに塗料を伸ばすことが出来なくなっていました。

外壁の下塗りに入る前、川口さんが新しく開けたローラーをライターであぶっていました。
これは、ローラーに出ている余計な毛をあぶって焼くことで、毛が抜け落ちて外壁に残るのを防ぐためだそう。これは現場にこないと知らない知識です。当たり前にやりすぎてて、多分、職人自体そんな豆知識があるなんて分かってない。プロだからこそ分からない、って感じですね。
しかし、さっき自分で登った足場ですが、下から人が登っているのを見上げると、なかなか怖いです…。

星野さんが用意してくれたシーラーを、ロープを巻き付けて足場の一番上に運びます。
一斗缶のふたを開け、持ち手になる部分に通す。落ちないようしっかりと結んで、持ち上げてもらいます。するするとロープを使って上まで持ち上げるのを、下から見守ります(結んだのが自分なので、落ちてしまわないか本当に不安で)。



ここからは星野さん、本田、佐藤さんの三人での作業となりました。
まさか実際に塗装をするとは…緊張しながら、まずは星野さんの作業を間近で見せてもらい、自分たちもローラーを転がします。
塗料をつけたローラーは、それまでの軽さと違い、水分を含んだ分ずしっと重くなりました。シーラーは本当に水っぽくて、透明です。外壁につけて分かるのは、ただ濡れただけではなくて、本当に少し接着剤のような、テープ海苔の液状化みたいな、そんな艶の残り方です。接着剤の役割、というのもあながち嘘ではないのが分かりました。佐藤さんとわけながら塗布していくのですが、一斗缶を持って移動するのはなかなか大変です。足場の上に一斗缶を置いて、移動させ、ローラーにシーラーを染み込ませて、余計なシーラーは一斗缶の内側にローラーを転がして落としてから、外壁に塗布する。深くない段差ではありましたが、回す間にぴちゃりと塗料が飛ぶのが分かります。こうやって飛散してくものなんだなあ、とおもいました。



お昼を挟んで午後は、何と外壁の中塗りです。
普段、中塗りと上塗りの塗料の色は一緒なのですが、このお宅はイメージと違ったらしく発注しなおし。
付帯などであれば職人が調色するのですが、外壁などの大きな面だと均一に同じ色の調色をするのは難しいので、業者に頼みます。中塗りになるので、上塗りの色を邪魔しないピンク色へ星野さんが調色。それを見た川口さんが「良い色じゃん!」と絶賛していました。
同じく上に運んだ一斗缶。驚いたのは、シーラーよりも塗料の方が重いということ。
入っている量はほぼ同じですが、塗料が入った缶の方が重くて、ローラーに塗料を含ませたら、もう、大変です。
油断していると手から滑り落ちてしまいそうだし、壁につけても思うようにローラーを動かせません。しっかり力を入れて持たないと、持っていかれてしまいそう。
縦にローラーを転がしてから、目そって転がす。白っぽい外壁がみるみる内に可愛らしいピンク色に染まっていきます。

午後いっぱい、星野さんの監修のもと、佐藤さんと本田で外壁の中塗りを終えました。
作業中、あまりにつかれた私はつい「大変ですね」と言ったら「そうかな、慣れてしまったから分からない」と星野さんに言われました。とり方によっては何とも言えない漢字ですが、本人はいたって朗らかです。

最後に帰る時、わたしたちは近くの駅まで送ってもらったのですが、川口さんと星野さんは片づけなどでもう少し作業すると言っていました。

一日中体を動かし、持ちなれないローラーを持って作業した一日。ですが、初めて持ったローラーと、塗料の重み、しっかりと希釈されているからこそ素人が塗っても問題のない仕上がりになる外壁。塗装は、普段から「素人でも出来る」と言っていますし、実際塗るだけなら誰でも綺麗に仕上げられます。
しかしそこには、確実に職人の経験が潜んでいることを、今日一日でとても深く実感しました。