お昼を終えて向かったのは(酔っていた割に欲には勝てずコース料理みたいなものを某ファミレスでいただいちゃいました。おいしかったけど、午後にもどさないか心配に…)施工を終えた住宅です。
川崎市のアパートの鉄階段を塗装した現場で、まずはお店にて集金をおこないました。
佐藤さんと二人で確認させていただいて、菊池さんが最終チェックを行います。その際、菊池さんが「猫はお元気ですか?」と口にしました。
もちろん現場には初めてきたわたしたちですから、何の話だろうと思っていたのですが、それを聞いてお客さんが顔を綻ばせて話始めました。
どうやら前回きたときにいた飼い猫の事らしく、残念なことにすでに他界してしまったとのこと。寂しげもなくお話されるお客様を見ていると、最後まで幸せに暮らせたのかな?と思います。
是非、猫の墓へ手を合わせたいということで、一度自宅へお邪魔させていただきました。庭の片隅にある小さなお墓に、わたしたちもそっと目を閉じました。
実際に塗装をした鉄階段を拝見させていただくと、驚きの艶やかさです。
晴れていたので太陽光を存分に浴びているという事もありますが、厚みのある塗膜とはこんなにもすごいのかと驚きました。
実は実際に施工をしてしばらくした塗装を見るのは初めてで、知っていたつもりでも実際に見るものとはまた違うのだなあと感動すら覚えるほどです。
このアパートの鉄階段、元はすごくサビもついていて劣化もひどく、ぼろぼろと穴があいているような状態でもあったので、本当に完璧に綺麗、とは言い難い状態です。サビも落とした分だけ地図のような模様が広がり、元々のつるりとした面ではありませんでした。
でも、綺麗に塗装してあるというだけで十分見た目は違うし、安心感もあります。
いくら古くても手入れをしているというのは、住民の方にも安心して暮らしてもらうひとつの手なのかもしれませんね。アパートなどは資産にもなるので、きれいに持っておくのもひとつです。
階段を実際に登ってみたり、指で塗膜を撫でてみたり。
正直何をしているんだとか、はたから見たら怪しいなあとも思える行動です。
うちの職人の技をしっかりと目に焼き付けようと隅々まで見てまわり、写真も撮って、現場をあとにしました。
帰りはまた菊池さんの車に揺られながら、佐藤さんが菊池さんにいろんな話をするのを後ろで聞いていました。
見積りの時間や、集金の時間は僅かですが、その少しの時間でも出来るだけお客さんの疑問に答えられるよう、必要のない資料も持参していました。
今回で言えば、外壁の色をまだ決められていなかったので、そのための見本もいくつか。大きなA4版ほどの色見本をたくさん積み込んでいたのですが、お客さんはまだ悩まれるという事で今回は見送りました。けれど、もし決めたいという話でしたら、見本をすぐに出せたことでしょう。
見積りに向かうのは、ただただ話を聞いて写真を撮って持ち帰るだけでなく、どれだけ不安を取り除き、的確なお話をさせてもらえるか、も大切なのだなあ、と実感しました。
あとは、ここでは言えないようなちょっとした裏話……や(もちろん変な話ではありませんよ!)菊池さん自身の見積りに対する気持ちのお話をうかがって、事務所まで送り届けていただきました。