普段は塗装職人のサイト更新などを担当しているWeb担当のわたしたち。
入社してから現在まで、塗装の知識をいろいろつけてきたとは言え、毎日現場で塗装をしている職人ではありません。わからないこともまだまだたくさんありますし、知識を理論としてしか理解していないことも多々。
そのため、いわゆる机上の知識・情報を体感として得て、今後に生かすため職人の作業を間近で見たり、質問しながら実際にわたしたちも塗装作業をして参りました。
もちろん、わたしたちが養生をしたり塗った所は、そのあと職人たちがしっかり手直ししてしていますのでご安心下さいね。
現場は横浜市栄区鍛冶ヶ谷にあるお宅。(写真は見積もり時のものです)
保土ヶ谷区西谷にある塗装職人の事務所から、職人・曽根カズの車に同乗していざ出発。
この日のわたしたちの格好は、研修用に用意された社名入りの上着に白いニッカ+ヘルメットとたび靴。
ニッカは見たことはありましたが、履くのは初めて。ふだんは履かない形、そして真っ白な色なのでなんだか新鮮です。
塗装は外で行われるので、寒さ対策として重ね着をして防寒対策は万全です。
今回の現場に到着すると、一級塗装技能士の川口と星野がすでに準備を進めていました。
当然ながら、職人の始業時間は早いですね…。
塗装するお宅は築26年のサイディング外壁とコロニアル屋根の戸建て住宅。
塗替えをするのはかなり久しぶりなようです。
さっそく、Web担当がそれぞれ担当職人を決めて作業に同行しました。
わたしが担当したのは横須賀からきているベテラン職人の川口。質問する前からたくさん話してくれる饒舌で朗らかな人柄です。
作業をする前に、家の状態や傷んでいる箇所を一通り説明してもらってから、さっそく塗替え開始。
まずは軒の下塗りに入るので、そのための下準備をしました。今回塗る塗料はパーフェクトプライマーという
サビ止め効果のある下塗り材。軒にところどころサビが発生していたので、部分的にサビ止めを塗布してから
この下塗り材で2重にサビ抑制効果を発揮させるそうです。
材料の種類が溶剤なので、ローラーにそのまま塗料を含ませて塗ると、ローラーから
抜けた毛が壁に付着して見た目がよくないとのこと。そのため、ローラーを開封したらライターで、ぴょこぴょこ飛び出ている毛を軽くあぶって取り除きました。仕上がりをよくするためのひと手間です。
軒はケイカル(ケイ酸カルシウム)というサイディングと同じような材質。
1階の床に近い部分は地面に寝そべりながらの塗装でしたが、他は足場に登っての作業です。
以前も会社近くのお宅で現場研修をしたことがあり、その時も足場には登っているのです。
が、前回はステップという階段が付いていたので移動も苦にならなかったのですけれど、今回はそのステップがありません。
梯子になっているところから登り、ときには足場板をよじ登ったり、管を支えに移動したりと
日常のほとんどを室内で過ごしている身にとっては、ややハードな現場でした 笑
川口から説明を受けたのち、わたしも軒の下塗りに挑戦する事に…!
一斗缶いっぱいに入った塗料は重いので(女性が片手で持つのは難しいと思います)、
別の缶に小分けにしてもらいます。
あとから職人にしっかり手直ししてもらうとは言え、なにか問題があっては大変なので緊張しながらも丁寧に塗らせていただきました。
塗料を含ませたローラーを転がすのは、最初はスムーズにいくのですがだんだんと腕が重たく感じてきます。
軒なので見上げる体勢で腕を上げ、飛んでくる塗料をよけながら塗装をするのは想像以上に体力を使いました。
ローラーを一定方向にだけ転がしてしまうと塗料の掠れやムラが出てしまうので、縦に塗ったら横にも転がします。
塗料は適時ローラーに含ませるのですが、あまり多すぎても含ませたそばからボタボタと垂れるので缶の内側で転がすようにして少し切ります。
玄関前の軒も塗らせていただいたのですが、ここは足場がないため脚立にまたがっての作業。
あまり脚立を使ったことのないわたしは、実は足場よりこちらの方が少し怖いと感じてしまったり。
側で見ていた川口には、ローラーはもっと力を抜いていいよとアドバイスされました。
しっかり塗るにはある程度力を入れた方がいいと思っていたので目から鱗です。そこを理解してからは、ある程度塗り広げやすくなったと自分でも感じました。
ローラーを転がすときの力の入れ方、塗料を含ませる量や頻度といった微妙なさじ加減を
職人は熟知して行っているのだと思うと、改めてすごいと感じます。
この軒の下塗り時はまだ午前中の早い時間だったのですが、早くも腕の筋肉が悲鳴を上げているのがわかり、
寒かったはずの屋外でひとりダラダラと汗をかいて作業していました。
ここで、お宅の状態について少し書きたいと思います。
こちらのお宅のサイディング外壁を留めている釘は、錆びにくいステンレスではなく通常の鉄釘。
この上に水性塗料を塗布すると、塗装後にサビが発生してサビ汁が垂れてくる恐れがあるためサビ止めを塗布して予防してありました。
2階の軒や破風はモルタル製。新築の時の工事や、その後の塗替えで不備があったのか、モルタルを補強する網が表面に浮きあがって露出していたり、巣穴というごく小さな穴がいくつも開いている状態。写真や動画では似たような状況を目にしたことはありますが、実際に見てみるとなんとも言えない気持ちになってしまいました。
軒の下塗りを終えたところで小休憩をはさみました。
みんなの分のお茶の買い出しを頼まれたわたし。現場のお宅から少し離れた所にあるコンビニへ向かいました。
場所は県道21号と23号が交わる公田交差点を北東に進んだ先にある、スリーエフ栄鍛冶ヶ谷店。
ここはよく見かけるコンビニとは少し違って、野菜や果物があったり、加えて薬といった医薬品も揃っています。
レジを打ってくれるお店の方が薬剤師だったり珍しいお店だな~と感心しながらお買いもの。
現場に戻ると、わたしの帰りが遅いので迷子になってるんじゃないか?と心配されてしまった模様。
道は行きの車の中で教えてもらっていたので迷ってはいないのですが、ちょっとのんびり歩きすぎたかもしれませんね。お茶もお待たせしてしまって申し訳ないです(^_^;)